傾城阿波の鳴門
2009年02月13日
真壁のひなまつり(3)傾城阿波の鳴門
真壁のひなまつりー和の風第七章ー
人形浄瑠璃 真壁白井座鑑賞会
演目:傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
とき:平成21年2月8日(日)
第一部11:00〜 第二部13:30〜
会場:村井醸造正面広場
傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
ふるさと徳島に帰省した折、阿波の十郎衛兵屋敷で毎日公演しているこの演目を数回見たことがあります。
真壁白井座の公演も第1回公演から欠かさず見て、西塩子の回り舞台でも数回見ました。
同じ演目を都合10回ほど鑑賞しましたが、それでも飽きないでそのたびに泣いてしまいます。
表情の変わらない人形にこれほどまでに引き込まれるのは何故なのか。
人形使いの巧みなさばき方、悲しいまでの太夫のせりふ、盛り上げる三味線の音がコラボレートして、見る者を引きこんでやまない素晴らしさがあります。
上演床本は関西弁で書かれ阿波弁に近いので、「ふるさとの訛り聞きたし・・・」の思いで鑑賞しています。
人形浄瑠璃 真壁白井座第2回公演(平成17年3月13日)上演床本より
「イエイエ、恋しいとと様やかか様、たとへいつまでかかってなと、尋ねふと思ふけれど、悲しい事は一人旅じゃて、どこの宿でも泊めてはくれず、野に寝たり、山に寝たり、人の軒の下に寝てはたたかれたり、こはい事や悲しい事も、とと様やかか様と一所に居たりゃ、こんな目には逢ふまいものを。
どこにどうして居やししゃんすぞ。
あいたい事じゃあいたいことじゃ、逢いたい」と、わっと泣き出す娘いり、見る母はたまりかね・・・
「アイアイ、かたじけなふござります。
お前がそのようにいふて、泣いて下さりますによって、どふやらかか様の様に思われて、わしゃここがいむとむない。
どんな事なと致しませふ程に、申しお家様、お前のお傍にいつまでも、私を置いて下さりませ。」・・・・
泣く泣く立つを引きとどめ・・・
人形浄瑠璃 真壁白井座鑑賞会
演目:傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
とき:平成21年2月8日(日)
第一部11:00〜 第二部13:30〜
会場:村井醸造正面広場
傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
ふるさと徳島に帰省した折、阿波の十郎衛兵屋敷で毎日公演しているこの演目を数回見たことがあります。
真壁白井座の公演も第1回公演から欠かさず見て、西塩子の回り舞台でも数回見ました。
同じ演目を都合10回ほど鑑賞しましたが、それでも飽きないでそのたびに泣いてしまいます。
表情の変わらない人形にこれほどまでに引き込まれるのは何故なのか。
人形使いの巧みなさばき方、悲しいまでの太夫のせりふ、盛り上げる三味線の音がコラボレートして、見る者を引きこんでやまない素晴らしさがあります。
上演床本は関西弁で書かれ阿波弁に近いので、「ふるさとの訛り聞きたし・・・」の思いで鑑賞しています。
人形浄瑠璃 真壁白井座第2回公演(平成17年3月13日)上演床本より
「イエイエ、恋しいとと様やかか様、たとへいつまでかかってなと、尋ねふと思ふけれど、悲しい事は一人旅じゃて、どこの宿でも泊めてはくれず、野に寝たり、山に寝たり、人の軒の下に寝てはたたかれたり、こはい事や悲しい事も、とと様やかか様と一所に居たりゃ、こんな目には逢ふまいものを。
どこにどうして居やししゃんすぞ。
あいたい事じゃあいたいことじゃ、逢いたい」と、わっと泣き出す娘いり、見る母はたまりかね・・・
「アイアイ、かたじけなふござります。
お前がそのようにいふて、泣いて下さりますによって、どふやらかか様の様に思われて、わしゃここがいむとむない。
どんな事なと致しませふ程に、申しお家様、お前のお傍にいつまでも、私を置いて下さりませ。」・・・・
泣く泣く立つを引きとどめ・・・
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2009年02月11日
真壁のひなまつり(2)傾城阿波の鳴門
真壁のひなまつりー和の風第七章ー
平成21年2月4日(水)〜3月3日(火)
会 場:真壁の街並み
問合せ:桜川市観光協会電話0296-55-1111
人形浄瑠璃 真壁白井座鑑賞会
演目:傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
とき:平成21年2月8日(日)
第一部11:00〜 第二部13:30〜
会場:村井醸造正面広場
「トザイトーザイ 本日演じまするは、太夫佐藤・・、三味線富山・・、人形真壁白井座・・トザイトーザイ」
傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
両親を探し歩く巡礼姿のお鶴、お弓は話を聞いて実の娘と気づきますが、名のってはかえってお鶴に難儀がかかると、髪を直して泣く泣く追い返すお弓。
でも、思い返してあとを追うのでした。
親子の情愛と浮世の不条理が描かれ涙無くしては鑑賞できない演目です。
人形浄瑠璃 真壁白井座第2回公演(平成17年3月13日)上演床本より
「イエイエ勿体ない、何のうらみませふ。
恨みる事はないけれど、小さい時別れたれば、とと様やかか様の顔も覚えず、余所の子供衆が、かか様に髪結ふて貰ふたり、夜は抱かれて寝やしやんすを見ると、わしもかか様があるなら、あの様に髪結ふて、貰ふものと羨ましうござんす。
どふぞ早ふ訪ねて逢いたい。
ひょっと逢はれまいかと思へば、そらが悲しうござんす。」・・・
太夫の佐藤さんがこのくだりに差し掛かると悲しげな雰囲気になり、富山さんの三味線の音が哀れを誘い、見ている者はウルウルと涙がにじんできます。
今回の上演では、人形使いが黒子頭巾をかぶって、舞台が低く近いのでよけいに情感が伝わってきました。
平成21年2月4日(水)〜3月3日(火)
会 場:真壁の街並み
問合せ:桜川市観光協会電話0296-55-1111
人形浄瑠璃 真壁白井座鑑賞会
演目:傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
とき:平成21年2月8日(日)
第一部11:00〜 第二部13:30〜
会場:村井醸造正面広場
「トザイトーザイ 本日演じまするは、太夫佐藤・・、三味線富山・・、人形真壁白井座・・トザイトーザイ」
傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
両親を探し歩く巡礼姿のお鶴、お弓は話を聞いて実の娘と気づきますが、名のってはかえってお鶴に難儀がかかると、髪を直して泣く泣く追い返すお弓。
でも、思い返してあとを追うのでした。
親子の情愛と浮世の不条理が描かれ涙無くしては鑑賞できない演目です。
人形浄瑠璃 真壁白井座第2回公演(平成17年3月13日)上演床本より
「イエイエ勿体ない、何のうらみませふ。
恨みる事はないけれど、小さい時別れたれば、とと様やかか様の顔も覚えず、余所の子供衆が、かか様に髪結ふて貰ふたり、夜は抱かれて寝やしやんすを見ると、わしもかか様があるなら、あの様に髪結ふて、貰ふものと羨ましうござんす。
どふぞ早ふ訪ねて逢いたい。
ひょっと逢はれまいかと思へば、そらが悲しうござんす。」・・・
太夫の佐藤さんがこのくだりに差し掛かると悲しげな雰囲気になり、富山さんの三味線の音が哀れを誘い、見ている者はウルウルと涙がにじんできます。
今回の上演では、人形使いが黒子頭巾をかぶって、舞台が低く近いのでよけいに情感が伝わってきました。
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2009年02月09日
真壁のひなまつり(1)真壁白井座
真壁のひなまつりー和の風第七章ー
平成21年2月4日(水)〜3月3日(火)
会 場:真壁の街並み
問合せ:桜川市観光協会電話0296-55-1111
人形浄瑠璃 真壁白井座鑑賞会
演目:傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
とき:平成21年2月8日(日)
第一部11:00〜 第二部13:30〜
会場:村井醸造正面広場
真壁白井座が発足して大勢の人々にささえられ活動を続けて7年、真壁のひなまつりに訪れるみなさんに感謝の意味をこめて上演されました。
通常人形浄瑠璃は屋内の舞台で上演されることが多いものですが、今回は冬晴れの青空の下で行われました。
蔵や屋根を背景に、お鶴・お弓の白い顔が浮き出て情景が増幅されたように感じました。
傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
「父(とと)さまの名は阿波の十郎兵衛、母(かか)さまはお弓と申します」
両親を探し歩く巡礼姿のお鶴、お弓は話を聞いて実の娘と気づきますが、名のってはかえってお鶴に難儀がかかると、髪を直して泣く泣く追い返すお弓。
でも、思い返してあとを追うのでした。
阿波人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」の有名な一節で、親子の情愛と浮世の不条理が描かれ涙なくしては鑑賞できない演目です。
人形浄瑠璃 真壁白井座第2回公演(平成17年3月13日)上演床本より
「巡礼に御報謝」・・・
「アイ、国は阿波の徳島でござります」・・・
「イエイエ、そのとと様やかか様に逢ひたさ故、それでわし一人、西国するのでござります」・・・
「アイ、どふしたわけじゃ知らぬが、三ツの年に、とと様やかか様も、わしをばば様に預けて、どこえやら行かしやんしたげな。それでわしは、ばば様の世話になって居たけれど、どふぞとと様やかか様に逢ひたい、顔が見たい。それで方々と、訪ねてあるくのでござります」
「シテ親達の名は、何といふぞいの」
「アイ、とと様の名は十郎兵衛、かか様はお弓と申します」・・・
平成21年2月4日(水)〜3月3日(火)
会 場:真壁の街並み
問合せ:桜川市観光協会電話0296-55-1111
人形浄瑠璃 真壁白井座鑑賞会
演目:傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
とき:平成21年2月8日(日)
第一部11:00〜 第二部13:30〜
会場:村井醸造正面広場
真壁白井座が発足して大勢の人々にささえられ活動を続けて7年、真壁のひなまつりに訪れるみなさんに感謝の意味をこめて上演されました。
通常人形浄瑠璃は屋内の舞台で上演されることが多いものですが、今回は冬晴れの青空の下で行われました。
蔵や屋根を背景に、お鶴・お弓の白い顔が浮き出て情景が増幅されたように感じました。
傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」
「父(とと)さまの名は阿波の十郎兵衛、母(かか)さまはお弓と申します」
両親を探し歩く巡礼姿のお鶴、お弓は話を聞いて実の娘と気づきますが、名のってはかえってお鶴に難儀がかかると、髪を直して泣く泣く追い返すお弓。
でも、思い返してあとを追うのでした。
阿波人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」の有名な一節で、親子の情愛と浮世の不条理が描かれ涙なくしては鑑賞できない演目です。
人形浄瑠璃 真壁白井座第2回公演(平成17年3月13日)上演床本より
「巡礼に御報謝」・・・
「アイ、国は阿波の徳島でござります」・・・
「イエイエ、そのとと様やかか様に逢ひたさ故、それでわし一人、西国するのでござります」・・・
「アイ、どふしたわけじゃ知らぬが、三ツの年に、とと様やかか様も、わしをばば様に預けて、どこえやら行かしやんしたげな。それでわしは、ばば様の世話になって居たけれど、どふぞとと様やかか様に逢ひたい、顔が見たい。それで方々と、訪ねてあるくのでござります」
「シテ親達の名は、何といふぞいの」
「アイ、とと様の名は十郎兵衛、かか様はお弓と申します」・・・
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2008年03月10日
人形浄瑠璃 真壁白井座 傾城阿波の鳴門
子ども民俗芸能交流会の賛助公演として真壁白井座の「傾城阿波の鳴門 巡礼歌の段」が行われます。
泣けます!ハンカチをたくさん用意してお越しください
開催日:平成20年3月16日(日)午後2時から
会 場:大和ふれあいセンター(シトラス)ホール
桜川市羽田989−1
入場無料
「父(とと)さまの名は阿波の十郎兵衛、母(かか)さまはお弓と申します」
両親を探し歩く巡礼姿のお鶴、お弓は話を聞いて実の娘と気づきますが、名のってはかえってお鶴に難儀がかかると、髪を直して泣く泣く追い返すお弓。
でも、思い返してあとを追うのでした。
阿波人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」の有名な一節です。
「徳島藩のお家騒動に絡んで、盗まれた主君の刀を詮議するために阿波の十郎兵衛、お弓の夫婦は名を変え盗賊に身をやつし、大阪玉造に住んでいる。
そこへ巡礼姿の娘お鶴がはるばる阿波から父母を訪ねてくる。
我が子とわかるが、ここで名乗り出たのではお鶴にどんな災いがふりかかるとも限らない、涙をのんで別れるお弓。
しかし、お鶴の歌う巡礼歌にたまらず後を追ってしまう。押さえられない母の情けが切ないくだり。」
筆者の出身地は徳島ですが、帰省した折時間を見つけて「阿波の十郎兵衛屋敷」で何度か「傾城阿波の鳴門 巡礼歌の段」を鑑賞しました。そのたびに涙があふれます。
(この記事を書きながらも目がしらがあつくなりました。写真は第1回公演04-03-14撮影のデータです。)
泣けます!ハンカチをたくさん用意してお越しください
開催日:平成20年3月16日(日)午後2時から
会 場:大和ふれあいセンター(シトラス)ホール
桜川市羽田989−1
入場無料
「父(とと)さまの名は阿波の十郎兵衛、母(かか)さまはお弓と申します」
両親を探し歩く巡礼姿のお鶴、お弓は話を聞いて実の娘と気づきますが、名のってはかえってお鶴に難儀がかかると、髪を直して泣く泣く追い返すお弓。
でも、思い返してあとを追うのでした。
阿波人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」の有名な一節です。
「徳島藩のお家騒動に絡んで、盗まれた主君の刀を詮議するために阿波の十郎兵衛、お弓の夫婦は名を変え盗賊に身をやつし、大阪玉造に住んでいる。
そこへ巡礼姿の娘お鶴がはるばる阿波から父母を訪ねてくる。
我が子とわかるが、ここで名乗り出たのではお鶴にどんな災いがふりかかるとも限らない、涙をのんで別れるお弓。
しかし、お鶴の歌う巡礼歌にたまらず後を追ってしまう。押さえられない母の情けが切ないくだり。」
筆者の出身地は徳島ですが、帰省した折時間を見つけて「阿波の十郎兵衛屋敷」で何度か「傾城阿波の鳴門 巡礼歌の段」を鑑賞しました。そのたびに涙があふれます。
(この記事を書きながらも目がしらがあつくなりました。写真は第1回公演04-03-14撮影のデータです。)
cjs0188 at 13:17|Permalink│Comments(2)│