2011年07月

2011年07月25日

山あげ祭(1)将門

山あげ祭(1)将門
◆開催日:[2011]平成23年7月22日(金)〜24日(日◆開催場所:那須烏山市街地
◆国の重要無形文化財

 今から約450年前、疫病が大流行し、時の烏山城主那須資胤(すけたね)がこの災厄を避けるため、牛頭天王(ごずてんのう)を八雲神社におまいりしました。その祭礼には当初、相撲や神楽獅子などが奉納されていましたが、やがて常磐津所作の「山上げ」がおこなわれるようになり、今日では豪華絢爛な野外歌舞伎になりました

 山あげ祭奉納余興としての野外歌舞伎は、祭りの4日間で17回もの路上公演が行なわれます。

 烏山の市街地を移動しつつ、山を上げては歌舞伎公演、山を分解しては移動と、灼熱の日中から熱帯の夜まで街を賑わし、皆を楽しませてくれるそのエネルギーに感動します。

 茨城県北に住んでいて幸せに思うことは、東京に出なくても地元で歌舞伎の鑑賞ができるということです。常陸大宮市「西塩子の回り舞台」では3年に一度、那須烏山市「山あげ祭」が毎年開催され、多くの公演を楽しむことができます。

7月24日(日)日中常陸秋そばの畑の除草作業を行ったのち午後6時から出かけました。車で山道を一時間、午後7時よりの「将門」の公演に間に合いました。

常磐津「将門」のあらすじ 
本名題を「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)」といい、常盤津の代表曲の一つ。

 平将門滅亡の後その娘、滝夜叉姫(たきやしゃひめ)は、ガマの妖術を使ってお家の再興を図ろうとします。
平将門の残党討伐に下総まで下ってきた大宅太郎光圀(おおや たろう みつくに)を、将門の遺児滝夜叉姫(たきやしゃひめ)がガマの妖術と色香をもってたぶらかし、味方に引き入れようとするが見破られてしまうという筋書きで、壮大な怪奇美にあふれた舞踊劇です。

 この曲は浄瑠璃も踊りも最高傑作とされる曲であり、栃木県烏山の山あげ祭りには数多く演じられています。

豪華絢爛・美女と妖怪 
 真夏の野外劇・若い女性少女による歌舞伎は圧巻です。
桜の花、花火、白煙などの仕掛けもテンポ良く取り入れ、息つく暇もなくストーリーが展開するので目が放せません。

 本性が妖怪である滝夜叉姫は序の幕の部分で、楊貴妃のような美女、京の島原の傾城「如月」と名乗って登場し、光圀を口説きにかかる。しばし、如月と光圀の戯れが展開し、通常なら美女の口説きに鼻の下が伸びるところですが、光圀は逆に反撃し、如月は正体を見破られ、妖怪である滝夜叉姫を表し光圀と大立ち回りを演じたのち背景の大山に逃げてしまいます。
 ああ!感動、感動!客席からわ割れんばかりの拍手が響きました。
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cjs0188 at 17:40|PermalinkComments(0) お祭り | 栃木県那須烏山市
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