日立風流物・回転の力技

2010年04月11日

日立さくらまつり(6)日立風流物・回転の力技

日立さくらまつり(6)日立風流物・回転の力技
◆開催日:[2010]平成22年4月1日(木)から20日(火)
        風流物公開4月3日(土)から4日(日)
◆場所:日立駅前平和通り

まだまだ楽しみ・回転
 相撲の力技に観客の視線が集中する如く、何事も力技は見る者を興奮させます。
表山で「風流太閤記」の演技が終わり、裏山へ移動する際の山車の回転は見るものをひきつけ、首尾よく位置が決まったならば、思わず観客から万雷の拍手が沸き起こります。

日立風流物
(国指定重要有形民俗文化財・国指定重要無形民俗文化財)
(ユネスコ無形文化遺産保護条約記載)

 日立風流物は、昔は宮田風流物といわれ、その起源は定かではありませんが、元禄8年(1695)徳川光圀公の命により、神峰神社が宮田、助川、会瀬3村の鎮守になったときに、氏子たちが造った山車を祭礼に繰り出したのが始まりだといわれています。
 この山車に人形芝居を組み合わせるようになったのは、享保年間(1716〜1735)からだと伝えられています。

開き
 人形で物語を演じるには少なくとも、一段で2〜3体の人形を投じるため広い間口が必要になりますが、昔の道幅では取り回しができないので、そこで、日立風流物を特徴づける「開き」と呼ばれる舞台の折りたたみが考案されました。
 村人の好評を博した人形芝居は、さらに場面を増やす方向に氏子を駆り立て、横への広がりは限界があるため、立体高層化し、大正時代までに現在見られる5層まで進化し、全国有数の大型山車に進化しました。

早返り
 日立日立風流物に使われる人形は独特な構造になっています。
「早返り」という動作を行なうため、一体の人形の上下に首をつけ、武士の衣装と姫の衣装をあらかじめ着せておき、どんでん返しを行ない、一体の人形を二体として使用することで、物語の場面が倍になり、楽しみも倍になる仕掛けが隠されています。

回転
 山車の大型化にともない、山車の裏側にも人形を載せ演技したいけれども、大勢の観客を移動させるわけにはいかないので、ならば「山車を回してしまえ」という大胆な発想のもとに、山車の回転という仕掛けが開発されました。
 山車の土台を上下二層化し、山綱でバランスを保ちながら、上の山だけを大勢の氏子の力で180度回転させます。
裏山の中空舞台を下ろして支えれば準備完了。失敗は許されない大技です。
日立さくら祭り表裏回転日立さくら祭り表裏回転






日立さくら祭り表裏回転日立さくら祭り表裏回転






日立さくら祭り表裏回転日立さくら祭り表裏回転

cjs0188 at 00:30|PermalinkComments(0)
Profile

CJS常北システム

町の話題いろいろ